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活用事例

  

シリーズ活用事例

記録の目的が「ご利用者の生活の質の向上のため」と明確に

岡部 拓哉

社会福祉法人 清心会

埼玉県北西部の秩父エリアで、障がい者支援のサービスを提供。 入所施設や通所事業、グループホーム、児童支援、相談支援など10を超える事業所を運営している。
法人理念は「誰もが地域の中で、その人らしく、幸せを感じながら、機嫌よく暮らせる、「共生社会」をめざします。 」
職員数は約320名。

副理事長
岡部 浩之様

地域のニーズにこたえるための仕組み

ー法人の成り立ちを教えてください。

設立当初は一つの入所施設からスタートし、創立から間もなく40年を迎えます。
秩父という地域は人口が少ないですが、埼玉県の面積の1/4を占めます。
平成10年あたりに転機があり、地域のニーズにこたえるために、事業所を増設していきました。
今では地域福祉の中核的な役割を担うようになり、障がい福祉サービスをほぼ網羅しています。

設立当初は事業所数も少なく、私たちの役割も入所施設内でのサービス提供のみで完結していたのですが、徐々に地域福祉サービスを展開していくことでグループホームなどの事業所が増え、そしてスタッフも分散していくことで、情報共有に課題を感じるようになっていきました。

ー具体的にどういった課題がありましたか?

大きな施設だと、全員が集まって口頭で情報共有すれば、だいたいのことを伝えることはできました。
グループホームや生活介護の事業を展開した直後は、対面でなんとか情報共有をこなしていました。
その頃はサービスを提供することに精一杯で、情報共有にそこまでの課題意識はありませんでした。
しかしながら、理想のケアを求めてさらに地域に事業所を分散していくと、限界が訪れるようになります。
ケアコラボの導入前は、別の記録システムを導入していましたね。

また、「誰に共有したいか?」という記録の目的が明確でなかったことも課題でした。
そのために「特変なし」など、同じような記録が多く、質のいい記録が出来ているとは言い難い状況でした。
記録は監査のための事務的な作業ではなく、ケアに関わるすべての人に共有してケアの質を向上するためのツールにしたいと思っていました。

ー以前の記録システムの運用状況を教えてください。

実は記録システムを導入していたのは一部の事業所で、エクセルや紙で運用する事業所もありばらつきがありました。
グループホームはスタッフ数が少ない事業所も多く、各事業所に当時は高価だったパソコンを導入することは費用対効果の面でなかなか踏み切れませんでした。
数多くの事業所にインターネットの環境を整備するのもたいへんです。
こうした運用により、どうしても日中と夜間の事業所での記録がバラバラになってしまい、情報共有がむずかしいと感じていましたね。

口頭での情報共有で起こりがちな、「言った・言わない」といった問題も抱えていました。
こういったことがあると、職員の関係性にも影響が出てしまいます。
言葉で伝えるというのはとてもむずかしく、伝える情報の取捨選択やニュアンスで変わってしまうことなんかもありますよね。
日々の生活の記録ならまだしも、薬の情報や体調が正確に伝えられないことは大きな問題でした。

職員が100名を超えたあたりからは、本部へ情報が届くスピードが遅いという課題も出てきて、報連相が機能しなくなってきました。
重要なご家族からのクレームの報告は早く知りたいのに、伝達の中で止まってしまうことがありました。
対応の早さで結果が変わることもあったと思います。
情報が早く伝わらないということは、自分たちがリスクを背負ってるとも言えるんですよね。
だいたい2010年くらいのことなので、実は10年くらい情報共有に課題を感じていたことになりますね。

いいところはすぐ真似る

ーそういった課題をお持ちの中、どうやってケアコラボを知りましたか?

ある研修でのつながりをきっかけに、社会福祉法人 南高愛隣会さんへ見学に行った際、ケアコラボのことをはじめて伺いました。
事業形態が似ていることから、勤怠の管理や記録業務をどうしているのか相談してみたんですよね。
ケアコラボはスマホを使って画像や動画を記録できることが印象的でしたね。
Facebookと同じくらいシンプルで使いやすそうとも思いました。
当法人は「いいものはすぐ真似る」というスタンスを持っています。
「いい製品を知ったからにはすぐに話を聞こう!」とケアコラボ社へデモを依頼しました。

ーケアコラボを知ってから導入までの期間が非常に短かったですね。

実はちょうど記録システムの運用を切り替える準備をしてたんですよ。
バラバラだったものを集中管理して一本化したかったんですよね。

大手を中心に、いくつかの製品のデモを受けたタイミングでもありました。
その中からだいたい2社くらいまで絞り込みができていました。
そこにケアコラボが入ってきて、比較検討を行うことになりました。
たまたま人脈から知り得た製品なので、人脈はとても大切だと感じますね。

ー比較検討の軸はありましたか?

ケアコラボが他社と違ったのは、購入ではなく利用するビジネスモデルでした。
そのため契約年数のしばりなどもなく、無料のお試しができることも始めやすかったです。
他のシステムだと「買ってイマイチだけど数年間使わないといけない…」という可能性もありました。
一番いいなと思ったところは、現場からの意見を元に、改善が続くところですね。
他社だと端末も指定したところからの購入が必須ですが、ケアコラボは自由に選定できるのも良かったです。

記録の目的が「ご利用者の生活の質の向上のため」と明確に

ーケアコラボを導入することで、情報共有の課題は解決されましたか?

事業所を超えて、ご利用者を軸に記録がまとまるようになりました。
今では出勤直後にタイムラインを見るだけで、情報共有が完結します。
事業所間の情報共有がポジティブなものになりましたね。

本部にもリアルタイムで情報が共有されるようになり、クレームなどの対処も素早くなりました。
本部から記録に対してコメントできることで、アドバイスもしやすくなりました。

以前は言葉だけの記録でしたが、今では写真付きの記録が多くなっていて、これがいいですね。
いい写真を撮ろうと、現場が自然と笑顔を見せるための工夫をするようになりました。
笑いがある場所というのは健康な場所であると言えます。

ー記録はご家族にも積極的に公開されていますね。

基本的にすべての記録を公開するようにしています。配慮が必要な一部のものだけを非公開と選択できるのもいいですね。
まれに記録が原因でクレームや苦情につながることもありますが、隠さないことの方が重要だと考えています。

遠く離れたご家族からすると、やはり写真がとても喜ばれますね。
記録に対してご家族からコメントをいただくことが多く、職員のモチベーション向上につながっていますね。
ご家族からは絵文字がたくさんのコメントをいただくことが多いです。
文章の書き方を意識するいい機会にもなりました。

日々の様子を伝えるための連絡帳の代わりに、今では日々の記録に対してコメントを入れてもらっています。
たまに事業所が運営するパン屋さんの注文が入ってしまうので、こういった連絡をどのようにすればいいのか模索中です。

導入前の記録は、事業としての義務と捉えることが多かったです。
しかしケアコラボを導入してからは、「ご利用者の生活の質の向上のため」という目的になりました。
「誰に向けて」が明確になることで、ケアに関わる人への情報共有の仕方が変わりましたね。

情報共有だけではなく、求人にも効果が

ー導入に対して職員の反応はいかがでしたか?

当法人では新卒採用を積極的に行っており、県外から来られた新卒1年目にはシェアハウスを用意して、地域に馴染みやすくなる工夫をしています。
そうした取組の一貫として「スマホで記録ができること」もPRの材料として活用していますね。
若者はスマホが当たり前なので、両手でフリック入力する人なんかもいます。

実は若手よりもウケがいいのは、福祉の現場経験のある方です。
他法人で紙の記録を経験している分、ケアコラボの良さがより分かるんでしょうね。
書いて終わりの記録ではなく、共有する前提で記録をする姿勢が評価されているようです。

最初はスマホに対しての抵抗感のあるスタッフもいました。
ケアコラボは今どきのアプリっぽく使いやすいのですが、スマホの操作に対する不安があったのは事実です。
そうした不安を取り除くため、慣れない職員には個別に勉強会を実施しました。
やってみて記録を打てたことの感動の方が大きかったようです。
スマホが使える職員が教える場面も見かけます。
いつの間にかガラケーを使っていたスタッフが、スマホに変わっていたりします。

ケアコラボのために購入したスマホですが、電話として使えたり、Google Workspaceでの業務効率化、ご利用者と一緒にYouTubeを見たりと使い方は多様です。
ケアコラボを導入することで、間接業務をポジティブに考える契機にもなりました。
「業務を削る」ということがニガテでしたが、こういったことをよく議論するようになりましたね。

ー他にどういった活用をされていますか?

少し変わった使い方ですが、仮想の利用者をつくって情報共有をしています。
例えば「ヒヤリハットさん」や「事故報告さん」ですね。
これまでもヒヤリハットの重要性は認識しており、、ヒヤリハットの報告が多い人を表彰する取り組みを行っていました。
それだけ気付きの多いことはいいことだという認識です。
ヒヤリハットなどの報告をスムーズにする方法を考えた結果、ケアコラボで仮想のご利用者をつくるという手段に至りました。
この仮想のご利用者は、すべての職員が見れるので経過を含めてヒヤリハットや事故報告を共有できます。

イベントに関する仮想のご利用者もつくったりしています。
新卒の職員がここへ記入したアイデアが採用されたこともあり、とてもいい取り組みだと思います。
ケアコラボの使い方としては特殊ではありますが、ご利用者の人数は料金と関係がないためにこういったことも自由に試すことができます。

記録の目的を見直す

ーこれから導入する方へのアドバイスはありますか?

まずは記録の目的を見直すことが必要だと思います。
日々の記録は何のための記録なのか、誰に見てもらおうと思って書いているのか。今の記録は楽しいですか?を自らに問いかけていただきたいと思います。
当法人では「多くの人に見てもらえる記録になるべき」という目的を定め、その結果ケアコラボの導入を決定しました。
時には既存の記録の概念を変える必要もあります。
もし記録の目的にケアコラボが合致していると思った方は、一度話だけでも聞いてみればいいでしょう。
使い勝手を確認するためのお試しもありますので、試した上で最終的な判断をすればいいのです。

職員だけでなく、ご家族に記録が人に見られることは、緊張感にもなります。
緊張感は悪いことではなく、一度冷静になれる機会を与えてくれます。
今まで一方通行だった記録が双方向どころか三方向になり、とても満足しています。

すでに使っている法人さんからのご紹介で導入したため、ケアコラボに対する安心感がありました。
次は自分たちがそういった安心感を与えれるような存在になりたいですね。

ー端末の購入も工夫されていましたね

そうですね。スマホを130台購入したため、かなり大きな投資となりました。
その際にケアコラボ社のアドバイスで、一社だけでなく、複数社のキャリアからの提案をいただいたことがよかったですね。
結果的に購入費用がかなり下がったため、比較検討は重要です。

ー今後の挑戦や、ケアコラボに対する期待を教えてください。

日々の業務に追われ、ケアコラボの機能がすべて使えている訳ではありません。
今後はできれば、ご利用者の人生録を積極的に入力していきたいです。
それも、できればご家族と一緒に創り上げていければ理想だなと感じます。

当法人のカルチャーとして、完璧を求めすぎず、60点、70点でいいからすぐやるというものがあります。
ケアコラボはアジャイル開発を採用しており、改善が繰り返されているのが好きですね。
ケアコラボ社も似通ったところがあるため、今後も現場の意見を元によりよいシステムづくりをされることを期待しています。


岡部 拓哉

2013年、医療関連の企業へ入社。営業職から企画・マーケティング部門へと転属。Webアプリの開発業務に携わる。2017年にケアコラボ社に入社。リモート営業を確立し、現在はマーケティングを担当。より多くの方にケアコラボのよさを届けるために試行錯誤を繰り返している。

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