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現場スタッフが本当に使いやすい介護ソフトの選び方

佐藤 ありさ 佐藤 ありさ

目次

こんにちは!ケアコラボの佐藤です。

現場スタッフの皆さまが「使いやすい」と感じる介護ソフトとは、どんなものでしょうか..?

私たちが皆さまからお聞きする「使いやすい」ソフトは、マニュアルなしでも直感的に操作できたり、自分が使い慣れた端末でかんたんに入力できたりするものです。また、場所を選ばず音声や写真で記録できれば、移動時間の無駄が減り、ご利用者と向き合う時間を増やすことができます。

逆に、機能の多さや安さだけで選ぶと、現場にとって本当に使いやすいソフトではなくなってしまう可能性があります。そのため導入を推進されるご担当者さまは、「導入目的とマッチしているか」「サポート体制は十分か」などを慎重に見極める必要があります。

本記事では、記録ソフトを一番に使う現場の皆さまの記録業務の負担軽減はもちろん、ケアの質向上や新人教育のコスト削減にもつながる「本当に使いやすいソフトの選び方」について解説します。

※なお、介護ソフトには「介護システム」「介護アプリ」といったような類似の呼び方はございますが、本記事では最もよく使われている「介護ソフト」で統一してお伝えします。

現場スタッフがスマホ端末で笑顔で記録をしている写真

現場スタッフが「使いやすい」と実感できる介護ソフトの特徴

マニュアル不要で直感的に操作できる

日常的に使用しているスマホアプリ(LINEやショートメールなど)や、SNSと同じような感覚で、パッと見で操作方法が分かるデザインが理想的です。マニュアルを読み込まなければ使えないソフトでは、操作を覚えること自体が業務の負担になってしまいます。

「どこを押せば何ができるか」が直感的に分かる画面であれば、ITに不慣れなスタッフでも抵抗感なく使い始めることができます。

場所を選ばず記録できるスマホ・タブレットに対応

パソコンのみで運用する場合、スタッフ同士の「記録待ち」が発生し、記録業務が滞ってしまう可能性があります。また、記録のたびにパソコンがある場所(ナースステーションや事務所)へ戻る必要があるため、後でまとめて入力することになってしまうこともあります。その結果、忘れないように現場で一時的なメモを取る「二度手間」が生じたり、時間が経ってから記録を入れようとした時に、詳細を忘れてしまったりするリスクも高まります。

スマホやタブレットでその場で入力できれば、このような移動や転記の時間をなくすことができます。

入力が苦手な方でも安心な「音声入力」

パソコンのキーボード入力や、スマホのフリック入力が苦手なスタッフにとって、文章作成は大きなストレスとなります。話すだけで文字にしてくれる音声入力ができるか、タップするだけで記録ができる、選択式のチェック項目が備わっているかは大切なポイントです。

記録にかかる時間を減らすことで、ご利用者と向き合う時間を増やすことができます。

文章よりも分かりやすい、写真・動画での記録

時には、ご利用者の表情の変化や怪我の状態など、文章だけで正確に伝えるのが難しい場面もあります。受け取り方にも個人差が生まれ、スタッフ間で認識のズレが生じることにもなりかねません。

写真や動画を撮影し、そのまま記録として保存できる機能があれば、長い文章を書く手間を省けるだけでなく、全員が実際の状態を目で見て共有することができます。

全員が同じ「事実」を確認できるため、情報の格差がなくなりチーム全体の認識が揃って、その後のケアに役立てやすくなります。

リハビリの様子を動画で撮影し、そのまま記録をしている写真

管理者がチェックすべき「運用・管理のしやすさ」

アカウント管理の柔軟性

スタッフの入職や退職に伴うアカウント設定が、管理画面からかんたんに行えるかどうかは、管理者にとって重要なポイントです。新しいスタッフが入ったその日にすぐにアカウントを発行できたり、退職時にアクセスをすぐに無効にできたりすれば、管理の手間が省けるだけでなく、セキュリティ面でも安心です。

また、職員数の増減によって毎月の料金が変動するのか、もしくは定額なのかという料金体系の違いも、長期的なランニングコストに直結するため、事前に確認しておくのがおすすめです。

サポート体制

使っている中で分からないことや、困ったことがあった際に、迅速に対応をしてくれるかどうかも重要です。メールでの問い合わせしか受け付けていない場合、返信を待つ間に業務が滞ってしまいます。電話ですぐに相談できる窓口があるか、もしくは業務時間内にチャットでリアルタイムに質問に答えてくれる体制が整っているかなどは、最初に知っておくと良い点です。

アップデート頻度と開発の姿勢

福祉の現場は常に変化しており、求められる機能も変わっていきます。売り切りのソフトではなく、ユーザーからの「ここが使いにくい」「こんな機能が欲しい」という要望に耳を傾け、定期的にアップデートを行っているかどうかも大切なポイントです。

開発チームが現場を理解しようとする姿勢を持っているソフトは、長く使うほど自事業所の業務にフィットした、使いやすいツールへと進化していきます。

自事業所の課題にマッチする介護ソフトの選び方

【記録特化型】現場の負担軽減とチームケアの質を最優先する場合

請求などの事務機能よりも、「現場スタッフの記録負担を減らしたい..」「スタッフ間の情報共有をスムーズにしたい..」と考えるなら、記録機能に特化したソフトが最適です。現場スタッフが使用する最低限の機能を備えているため、画面がシンプルで使いやすく、写真や動画の活用などチームでケアするために活かすことができる機能が充実しています。

既存の請求ソフトはそのまま使い、記録部分だけを新しくしたい場合に、最も選ばれているタイプです。

【請求特化型】今の記録方法は変えず、請求業務のみをICT化したい場合

「現場のスタッフは紙の記録に慣れており、ICT化は抵抗がある」という場合や、「まずは毎月の請求業務の手間を減らしたい」という場合には、請求特化型のソフトがおすすめです。現場の運用フローを変えることなく、請求業務のご担当者の負担軽減や法改正への対応といった課題を、ピンポイントで解決できます。

【一気通貫型】記録から請求までを一つのソフトで完結させたい場合

ご利用者の基本情報管理、ケアプラン作成、日々の記録入力、そして請求業務まで、すべてのデータを一つのソフトで管理したい場合は、一気通貫型が適しています。データ連携や転記の手間がなく、一つのソフトですべて完結できるのがメリットですが、機能が膨大になるため画面が複雑になりがちです。

現場スタッフにとって使いこなせるソフトかどうか、導入前にしっかりと確認しておくことをおすすめします。

【小規模向け】必要最低限の機能でコストを抑えて導入したい場合

小規模な事業所や開所直後の場合、機能が多くかつ価格が高いソフトはオーバースペックになってしまう可能性があります。初期費用がかからないソフトや、ご利用者またはスタッフ数に応じた従量課金制、安価な月額プランを用意しているソフトを選ぶのがおすすめです。

機能が必要最低限に絞られていることは、操作がかんたんで使いやすいというメリットにもつながります。まずはスモールスタートで導入し、事業所を増やしたり、スタッフ数を増やしたりするタイミングに合わせて見直すこともおすすめです。

【大規模向け】複数拠点のデータを一元管理・分析したい場合

複数の拠点や事業所を運営している法人では、全拠点の稼働率や売上、スタッフの配置状況などを本部で一括管理できる大規模向けのシステムがおすすめです。拠点ごとの細かな権限設定や、法人独自の帳票カスタマイズに対応できるものを選ぶのも良いかもしれません。

「使いにくい」介護ソフトを選んでしまう5つの原因

複雑すぎるソフトを導入する

「機能がたくさんある方が何でもできて便利だろう」と考えがちですが、使わない機能が大量にある画面は、現場スタッフにとって使いづらいものになってしまいます。ボタンが多すぎてどこを押せばいいか分からず、誤操作の原因にもなります。

現場が必要としている機能は何かを整理し、自分たちの業務に本当に必要な機能だけが備わった、シンプルで分かりやすいものを選ぶことが大切です。

PCでの操作を前提としている

「記録はパソコンでするもの」という考えでソフトを選んでしまうと、記録業務の負担自体は大きくは変わりません。パソコンがある場所まで行かないと記録が見られない、入力できないという環境は、スタッフの移動時間を増やす上に、本来ならケアに充てられる時間を奪うことになってしまいます。
移動時間が少ない場所や、ケアの合間で記録ができる、スマホやタブレットに対応しているものがおすすめです。

トップダウン(経営層のみ)で決めてしまう

最も多い原因は、実際に毎日ソフトを使う現場スタッフの声を聞かず、経営者や管理者だけで導入を決めてしまうことです。管理側にとってだけ魅力的にみえる機能のみで選ばれたソフトは、現場にとっては操作が難しく、使いにくいものであることが少なくありません。現場との温度差が生まれると、ソフトは使われず、結局紙の記録に戻ってしまうということが起きる可能性もあります。

▼記録ソフト導入しても、また紙の記録に戻ってしまった .. 社会福祉法人希桜会さまの事例▼

導入コストの安さだけで選ぶ

初期費用や月額利用料の安さだけでソフトを選んでしまうと、導入後のサポートが不十分で現場に定着しないというリスクがあります。マニュアルを渡されて「あとは自分でやってください」というソフトは、ITが苦手なスタッフはなかなか使いこなすことができません。多少時間やコストがかかったとしても、運用定着までの伴走サポートが手厚いメーカーを選ぶ方が、結果的に高い費用対効果を生むことがあります。

「使いやすい」ソフトがもたらすメリット

間接業務の時間を大幅に削減できる

手書きの記録をパソコンで打ち直したり、ファイルを見て過去の記録を探し出したりする「間接業務」は、想像以上に時間がかかることかと思います。ソフトを使えば、一度入力したデータは自動的に整理・保存されるため、同じ記録を何度も書き直す必要がなくなります。また必要な情報も検索機能を使えばすぐに見れるため、書類探しに費やしていた時間も省くことができます。

▼年間280万円分の記録業務時間を削減した、社会福祉法人チハヤ会様の事例▼

「申し送り」が短縮・効率化される

申し送りは、その日あった出来事や大切なことを口頭で伝えるため、ある程度の時間(15分~30分程度)がかかることかと思います。しかし、スタッフ全員がソフトを通じてリアルタイムに情報を確認できていれば、事実確認だけの報告は不要になります。全員が状況を把握した状態で申し送りをスタートできるため、時間を大幅に短縮できます。

▼申し送りの時間を大幅に削減した、社会福祉法人薫英会様の事例▼

過去の記録の検索がかんたんに

紙の記録では、「最近なんとなく元気がないな」といった変化を、データとして追うことは難しいかと思います。ソフトを活用すれば、体重の推移、睡眠の状況、排泄リズムなどのデータをグラフで可視化したり、検索で過去の様子を振り返ったりすることがかんたんにできるようになります。

小さな体調の変化を早期に発見して対策を打つことで、転倒などの事故や入院のリスクを未然に防ぐことができます。

新任スタッフ・外国人スタッフの育成スピードが上がる

言葉だけでは伝わりにくいベテラン職員のケア技術も、写真や動画で残しておくことで、新任スタッフがいつでも見ることのできる「ケアマニュアル」となります。先輩につきっきりで教わらなくても、動画を見て正しい手順を予習・復習できるため、指導に必要な時間を削減できます。

また、福祉現場特有の専門用語は外国人スタッフにとって大きな壁ですが、ソフトに翻訳機能があれば、場面に応じて母国語で読み書きができます。

言葉の壁や経験の差を埋めることができるのも、ソフト導入のメリットです。

若手スタッフがスマホを見ながら記録を確認している写真

「本当に使いやすいか」無料体験時のチェックリスト

ICT化に不安があるスタッフに触ってもらう

ツール操作が得意なスタッフだけで確認するのではなく、「スマホの操作が苦手…」「新しいツールは不安…」と感じているスタッフにも触ってもらうことが大切です。そのスタッフが「これなら私でも使えそう!」「文字を打たなくていいから楽!」と感じられるソフトなら、全員が無理なく使える可能性が高いです。実際にソフトで記録を入れるスタッフ全員が使いこなせるかどうかは、大切な基準となります。

実際のフローを再現してみる

ただ操作してみるだけでなく、実際の仕事の流れに沿ってお試しすることもおすすめです。例えば、バイタルを測ってから記録を入れるまでの流れや、食事介助のあとに片付けながらでも操作できるかなど、現場のリアルな状況を想像して試してみることです。仕事の流れを止めずに、スムーズに記録ができるかを確認することで、本当に現場で使えるソフトかどうかが見えてきます。

ご利用者の家族に見せてもよい画面・帳票か確認する

記録ソフトは、ケアプランや個別支援計画書・報告書など、ご家族にお渡しする書類を作るツールでもあります。画面のデザインが見やすいか、印刷される書類のレイアウトが分かりやすいかも重要なポイントです。

また、タブレットの画面をご家族と一緒に見ながら説明する場面も増えています。その時、ご家族が見ても安心できる画面のデザインであることも大切です。

今使っているタブレットやスマホで動作が重くないか検証する

端末を新たに買わずに、今あるスマホやタブレットを使う場合、その機種でソフトがサクサク動くかを確認する必要があります。特に、数年前の古い機種を使っている場合、最新のソフトでは動きが遅くなったり、画面の表示が崩れたりすることがあります。すべての端末でストレスなく動くか、もしくは買い替えが必要なのかを事前に理解しておけば、急な出費を防ぐことができます。

口コミで「使いやすい」と評判!特徴の異なるおすすめ介護ソフト5選

【介護サプリ】すべてのスタッフが使える記録特化型アプリ

「今の紙の記録と同じ感覚で使いたい」という現場の声に応えた、記録特化型のアプリです。最大の特徴は、タブレットに手書きで書いた文字をそのままテキストデータに変換してくれる機能や、精度の高い音声入力機能です。キーボード入力やフリック入力が苦手なスタッフでも、これまでの手書きでの記録の延長線上で、スムーズにデジタルに移行できます。記録アプリだけでなく、ショートステイの荷物管理を行う「持ち物チェックアプリ」など、現場のニーズに応じた機能やオプションが揃っています。

[ 介護サプリ ウェブサイトはこちら ]

【トリケアトプス】見やすい画面と手厚いサポート

「誰にでも使いやすいこと」を大切にした、シンプルで見やすい画面レイアウトのクラウド型記録ソフトです。複雑な操作がいらないため、パソコンに不慣れなスタッフでも迷わず使うことができます。また、導入後のサポート体制が非常に充実しており、操作に困った時は電話ですぐに対応してくれる点も、現場スタッフからの信頼が厚い理由です。利用している事業所の92%が「サポートに満足」と回答するほど、サポート力に定評があります。

[ トリケアトプス ウェブサイトはこちら ]

【ケアカルテ】記録から請求までをスムーズに

業界でも高いシェア率を誇るのがケアカルテです。見守りセンサーやナースコール、バイタル機器など、連携できるICT機器の数も非常に多いため、すでに自事業所で使っているICT機器との連携を視野に入れている方にもおすすめです。記録から請求までスムーズに連動し、IoT活用で現場の負担を徹底的に減らしたい事業所に最適です。

[ケアカルテ ウェブサイトはこちら ]

【カイポケ】経営支援も充実!タブレットレンタルもあり

開業のサポートから日々の運営までをトータルで支えてくれる記録ソフトです。介護保険請求はもちろん、経費管理や情報管理など、経営に役立つ機能が備わっています。
また、ソフトを利用するためのタブレットの無料レンタルサービスがあり、初期費用を抑えながらも端末とソフトを同時に揃えられるため、ICT化の第一歩として導入しやすいのが特徴です。
※1台目が無料でレンタル可能、2台目より月額費用あり

[カイポケ ウェブサイトはこちら ]

【ケアコラボ】「記録が楽しくなる」タイムライン形式と家族共有が強み

最後に、私たちケアコラボの製品もご紹介させてください。
SNSのタイムラインのような画面デザインが特徴で、ICTが苦手なスタッフでもマニュアルなしで直感的に使いこなせます。写真や動画もスマホからかんたんに投稿でき、スタッフ同士のコメント機能でチームの連携も深まります。 さらに、書いた記録をご家族へリアルタイムに共有することで、ご利用者を中心とした一体感のあるチームケアが実現します。導入時の手厚い伴走サポートに加え、全国のユーザー同士が情報交換できる場づくりも提供しており、事業所を超えた「つながり」ができるのも魅力です。

[ケアコラボ ウェブサイトはこちら ]


介護ソフトの導入は、単に記録業務の時間を効率化するだけではありません。

直感的に操作できて、場所を選ばずにその場で記録できる。そのような「使いやすさ」があるからこそ、ICTによる記録への心理的なハードルが下がり、スタッフの皆さまに心の余裕が生まれます。その心の余裕こそが、ご利用者一人ひとりと向き合う温かい時間や、質の高いチームケアを生み出す源泉になると考えています。

「使いやすい記録ソフトを探している」「記録業務を楽にしたい」というご相談はもちろん、「チームケアをもっと良くしたい」「家族との関係を深めたい」といったお悩みがある方は、ぜひ一度お問合せをいただけると幸いです。

皆さまの事業所にぴったりの一歩が見つかることを、心から願っています。

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佐藤 ありさ

佐藤 ありさ

福祉系の専門学校を卒業後、介護福祉士として勤務。その後新規事業開発の仕事を経験。「これまでの経験を活かして、福祉の現場で働く方々を支援したい」 そんな想いから、2022年にケアコラボへ入社しました。 「こんなケアを実現したい」という想いを持つ一人でも多くの方に「ケアコラボ」を届け、その実現の一助となれたら嬉しいです。

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