シリーズお役立ち
わかりやすい介護記録の書き方|シーン別の具体的な例文とNGワードの言い換え例
こんにちは!ケア記録ソフト「ケアコラボ」の開発・提供をする、ケアコラボ株式会社の佐藤です。
介護現場で働く皆さま、日々の業務本当にお疲れさまです。
様々な業務をこなす必要のある介護現場において、中でも特に負担になっているのが「記録業務」ではないでしょうか?
「ついつい文章が長くなってしまい、大事な要点が伝わりづらい」
「『特変なし』という記録が並びがち」
「ケアプランに基づいた、根拠ある記録を書きたい」
私たちも、多くのお客さまからこのようなお悩みをよく耳にします。
この記事では、「わかりやすい介護記録」を誰でもかんたんに書けるコツを解説します。食事や入浴、レクリエーションといったシーン別の具体的な例文から、すぐに使えるNGワードの言い換え例まで、すぐに役立てられる情報をお伝えします。
介護記録の書き方に悩んでいる現場の皆さまはもちろん、ケアプランに基づいた根拠ある記録や、記録の構造化を目指したい管理者の皆さまも、ぜひ最後までお読みいただき、日々の業務にお役立てください!
わかりやすい介護記録を書くための基本原則
5W1Hを意識する
誰が読んでも状況を正確に把握できるよう、介護記録では5W1Hを意識して記載することが非常に重要です。これらの観点が不足してしまうと、「誰」「いつ」「何が起きたのか」が曖昧になり、伝達ミスをまねく恐れがあります。
| 項目 | 内容 |
| When(いつ) | ケアの実施時間や事象の発生時刻 |
| Where(どこで) | 居室・食堂・浴室・トイレ など |
| Who(誰が) | ご利用者・スタッフ・ご家族 など |
| What(何を) | 実施したケアの内容や起きた事象 |
| Why(なぜ) | 行動や事象が起きた理由・原因・背景 |
| How(どのように) | 具体的な様子・その後の対応方法 など |
これらを意識して記録することで、情報の抜け漏れを防ぎ、多職種間でスムーズに情報共有することができます。
客観的な「事実」と主観的な「解釈」をわける
介護記録を信頼できる情報にするためには、実際に起きた「事実」と、スタッフの「解釈」を区別して記載するのがおすすめです。
事実とは、「38度の発熱がある」「お食事を半分残した」などといった、誰が見ても変わらない情報のことです。一方、解釈とは「しんどそうだ」「食欲がないようだ」といった個人の推測を指します。
解釈を書く際は「顔色が赤く、38度の発熱があるため(事実)、しんどそうに見えた(解釈)」のように、必ず根拠となる事実をセットにしましょう。
《記入例》
| シーン | 事実 | 解釈 |
| 食事 | 昼食を二口食べたところで箸を置き、「もういらない」と言われた。 | 主菜が苦手な魚料理であったため、お好みではなかった可能性がある。 |
| 皮膚の状態 | 右前腕に5cm程度の赤みがあり、頻繁にその部分を掻いておられた。 | 空調による乾燥、あるいは洗剤による接触性皮膚炎の疑いがある。 |
| レク | いつも参加している体操に、今日は「行きたくない」と言われた。 | 昨日Aさまと言い合いをされていたため、そのことで意欲が低下している可能性がある。 |
専門用語や略語を多用しすぎない
介護記録はスタッフや多職種だけでなく、ご家族やケアマネ、時には行政機関が読むこともあります。そのため、施設内だけで通じる略語や業界ならではの専門用語の多用は避け、誰が読んでも理解できる言葉を選ぶのが良いでしょう。
読みやすさを向上!適切な改行と箇条書きの活用術
内容が素晴らしくても、文字がぎゅっと詰まった長文の記録は読み落としの原因になります。皆さん自身も、「この本は文字が詰まってて少し読みづらいな..」と感じた経験があるのではないでしょうか。
重要な情報を素早く、正確に伝えるためには、改行や箇条書きを活用しながら、読み手が理解しやすい文章を作成することを心がけましょう。
《記入例》
| 【改善前:文章形式】 14時30分に居室を訪室した際、ベッド横に尻もちをついているのを発見。ご本人に状況を確認したところ「立ち上がろうとして滑ってしまった」と話されました。意識は清明で、バイタルはBP 140/88 P72、痛みや外傷がないことを確認しました。すぐに看護師のAさんに報告し、その後14時45分にご家族へ電話し、現在の落ち着いた様子を含めてご説明しています。 |
| 【改善後:改行と箇条書き】 ■ 起きた事象 14:30に訪室した際、ベッド横で尻もちをついているのを発見。 「立ち上がろうとして滑ってしまった」と話されました。 ■ バイタル・身体状況 意識ははっきりされており、痛みや外傷も見られていません。 ご本人も「大丈夫だよ」としっかりした口調で仰っています。 バイタル測定:BP 140/88 P72 ■ 対応・報告 すぐに看護師Aさんへ報告し、安全を確認しました。 14:45にはご家族へお電話し、現在の落ち着いた様子を含めてご説明しています。 |

【例文紹介】すぐに使えるわかりやすい介護記録の書き方
ここでは、介護現場で記録する機会が特に多いシーンを取り上げ、すぐに使えるわかりやすい介護記録の例文をご紹介します。食事・水分、排泄、入浴、整容・口腔ケア、服薬、移動・移乗、レクリエーション、送迎、生活援助、事故・トラブル発生時の場面ごとに例文をまとめていますので、ぜひご活用ください。
食事・水分
食事の記録は、「全量摂取された」といったような結果だけでなく、摂取時の姿勢や咀嚼・嚥下の状態、ご本人の発言などを残すとよいでしょう。具体的に記すことで、低栄養の防止や誤嚥性肺炎のリスク管理につながります。
| ■ わかりやすい記入例(1) 朝食:主食10割、副食8割。水分200ml摂取。 「今日は食が進む」と笑顔で話され、ご自身で休むことなく箸を進めていた。食後のむせ込みや疲労感は見られなかった。 ■ わかりやすい記入例(2) 昼食:主食5割、副食3割。水分100ml摂取。 一口運ぶごとに咀嚼に時間がかかり、途中でスプーンを置かれた。ゼリーを提供したところ「これなら食べやすい」と全量摂取された。 嚥下力の低下の可能性があるため、次回のカンファレンスで食形態の検討が必要と思われる。 |
排泄
排泄の記録は、健康状態を把握するのに最も役立つ記録の1つです。
便の形状や色、尿量に加え、排泄時のご利用者の表情や皮膚の状態、失敗があった場合の背景を詳細に残すことが、適切な排泄ケアの立案に役立ちます。
| ■ わかりやすい記入例(1) 10:00 トイレ誘導。普通便(中等量)あり。 腹痛の訴えはなく、「すっきりした」と晴れやかな表情。 先日かぶれがあったとのことだが、本日臀部に発赤等は特に見られなかった。 ■ わかりやすい記入例(2) 14:30 訪室時、リハビリパンツ内に失敗あり。 水様便も少量混じっており、臀部にわずかな発赤を確認した。清拭後にクリームを塗布。 「気づかなかった、ごめんね」と申し訳なさそうに話されたため、「大丈夫ですよ、困ったことがあればいつでも呼んでくださいね」と声かけを行った。 |
入浴
入浴は全身の皮膚状態を観察できる貴重な機会です。傷やあざの有無といった身体的側面と、入浴に対する意欲やリラックス度という心理的側面の両方を記録します。
| ■ わかりやすい記入例(1) 個浴にて入浴実施。「お湯加減がちょうど良い」と肩まで浸かり、5分ほどリラックスされていた。洗身中に左肩甲骨付近に3cm程度の古いあざを発見したが、痛みや腫れはないとのこと。 念のため看護師に報告。 ■ わかりやすい記入例(2) シャワー浴を提案したが、「体がだるいから入りたくない」と拒否あり。 足浴と清拭に変更。実施後は「足が温まって気持ちよくなった」と表情が和らいだ。 |
整容・口腔ケア
身だしなみを整えることや口の中を清潔に保つことは、QOLに直結します。ご本人のこだわりを尊重できているか、また口腔内にトラブルがないかを確認して記載します。
| ■ わかりやすい記入例(1) 昼食後の口腔ケアを実施。ご自身で歯ブラシを持ち、上下丁寧にブラッシングされた。 仕上げ磨き時に歯肉からの出血や腫れがないことを確認。 実施後は「口の中がさっぱりした」と話された。 ■ わかりやすい記入例(2) 朝の整容時、髭剃りを提案。「今日は綺麗にしたい」と希望され、電動シェーバーで整えた。 鏡を見て髪を整えると「よし、これで今日も明るく元気に過ごせるな」と意欲的な発言があった。 |
服薬
服薬の記録は安全管理の要です。特にお薬の変更があった際などは、確実に飲み込めたか、飲み合わせや副作用による体調変化がないかなども記録しましょう。
| ■ わかりやすい記入例 昼食後の配薬の際、1錠を口の中に溜め込まれていたため、お茶を促して嚥下を確認した。 本人は「薬が大きくて飲みにくい」と話されており、今後粉砕やゼリー対応への変更を看護師と相談する必要がある。リーダーに報告。 |
移動・移乗
移動・移乗の記録では、安全性の確認と自立支援の視点が重要です。どのような介助が必要だったか、歩行の状態はどうだったかを具体的に記します。
| ■ わかりやすい記入例 居室から食堂まで歩行器を使用して移動した。 足の運びはスムーズだが、曲がり角で少しふらつきが見られたため、左側から見守りを行った。 「いい運動になった」と話された。 |
レクリエーション
レクリエーションの記録は、他のご利用者との関わり方や、ご本人の興味・関心を捉える場です。単に参加したという事実だけでなく、どのような反応があったかを残します。
| ■ わかりやすい記入例 余暇活動としてぬり絵にお誘いしたが「細かい作業は苦手だ」と不参加。 代わりに庭の散歩を提案したところ「花を見るのは好きだ」と喜んで参加された。 季節の花を見て「綺麗だね」と何度も仰っていた。 |
送迎
送迎時の記録は、ご家庭と事業所での様子をつなぐものです。ご家族からの情報や、車中での体調や情緒の変化を記します。
| ■ わかりやすい記入例 お迎え時、ご家族より「昨夜は夜中に3回ほど目が覚めていた」との報告あり。 車中では少し眠そうな様子だったが、施設に到着するとスタッフや他のご利用者に「おはよう」と元気に挨拶されていた。 |
生活援助
掃除や調理などの生活援助では、単なる家事代行に留まらず、ご利用者の意向をどう反映させたか、環境がどう改善されたかを記録します。
| ■ わかりやすい記入例(1) 調理援助にて夕食の準備をした。ご本人の希望で「薄味で出汁を効かせた煮物」を作った。 味見をしてもらったところ、「美味しくできたわね」と笑顔で話された。 調理中、台所の動線にある荷物を整理し、転倒しないよう環境整備をした。 ■ わかりやすい記入例(2) 居室の掃除と洗濯を実施。衣類の仕分けをご本人と一緒に行い、タンスの使いやすい位置に配置した。 完了後「部屋が明るくなって、気持ちよく明日を迎えられるわ」と感謝の言葉をいただいた。 |
事故・トラブル発生時
事故やトラブルの際は、事実を時系列で正確に記述します。発見時の状況やバイタル、対応や報告先などを盛り込みます。
| ■ わかりやすい記入例(1) 15:30:食堂にて椅子から立ち上がろうとした際、バランスを崩して後ろに倒れ、尻もちをつかれた。 15:32:意識清明。近くにいたスタッフが外傷・腫れ・痛みがないことを確認し、看護師へ報告。 バイタル測定 BT36.6℃ BP 140/85 P70 。 15:45:施設長・ご家族へ事故状況を電話報告。看護師の指示のもと、経過観察とした。 ■ わかりやすい記入例(2) 20:00:巡回時、他のご利用者の居室に入り込んでいるところを発見。 強い口調で「ここは私の部屋だ」と主張し、居室から出ることを嫌がられた。 20:10:傾聴しながらご自身の居室へ誘導。 お茶を提供すると落ち着かれ、「間違えちゃったね」と納得して就寝された。 状況を夜勤リーダーへ報告済み。 |
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記録の質を上げる!SOAP・F-SOAIP・フォーカスチャーティングの活用法
「SOAP(ソープ)形式」の具体的な書き方とメリット
SOAP(ソープ)形式は、情報を整理してケアの方向性を明確にするための記録手法です。
- S(Subjective): ご本人の発言
- O(Objective): 客観的な事実
- A(Assessment): SとOに基づく分析
- P(Plan): Aに基づいた今後の対策
この形式を用いる最大のメリットは、根拠に基づいたケアプランの立案ができる点にあります。
単なる出来事の羅列ではなく、「なぜそのケア方法を選択したのか」という思考プロセスが可視化されるため、チーム全体の質の向上に繋がります。

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「F-SOAIP(エフソ・アイピー)形式」の具体的な書き方とメリット
F-SOAIP(エフソ・アイピー)は、SOAPをより多職種連携や対人援助に適した形に進化させた形式です。
- F(Focus): 記録の焦点
- S・O・A: SOAPと同様の主観・客観・アセスメント
- I(Intervention): 実際に行った具体的な介入・ケア
- P(Plan): 今後の計画
この形式のメリットは、多職種が関わる中で「何に焦点を当てて、実際に何をしたのか」が明確になる点です。情報共有がスムーズになり、サービス提供のプロセスが透明化されるため、より質の高いチームケアを実現することが可能になります。
「フォーカスチャーティング」の具体的な書き方とメリット
フォーカスチャーティングは、特定のできごとや状態の変化に焦点を当てて記録する手法で、時間の経過に沿った変化を捉えるのに適しています。
- Focus(フォーカス): 気になる事象、状態の変化、イベント
- Data(データ): その事象に関する客観的な事実や本人の発言
- Action(アクション): そのデータに対して行ったケアや処置
- Response(レスポンス): ケアの結果、どう変化したか
この形式のメリットは、一連の対応とその結果がセットで記録されるため、ケアの有効性を一目で判断できる点にあります。何が効果的だったのかが明確になり、ケア方法の見直しに役立てることができます。
介護記録でのNGワードと適切な言い換え例
感情的・否定的な表現
「わがまま」「困った行動」「しつこい」といった感情的・否定的な言葉は、スタッフの感情が含まれてしまっており、介護記録としては不適切です。これらの言葉はご利用者の尊厳を傷つけるだけでなく、専門職としての客観性を欠いているとみなされてしまいます。
言い換える際は、その背景にある「事実」を描写します。「わがまま」は「自身の要望を主張された」、「しつこい」は「10分間に5回、同じ内容の質問を繰り返された」のように、回数や具体的な行動を記します。
曖昧な推測表現
「〇〇のようだ」「〇〇な気がする」「たぶん〇〇だと思う」といった曖昧な表現は、読み手によって解釈が異なり、誤解を招く原因になります。介護記録は事実に基づく必要があるため、推測を述べる際も必ず根拠を記す必要があります。
例えば「機嫌が悪いようだ」ではなく「眉間にしわを寄せ、問いかけに対して返答がない(事実)。そのため機嫌が悪いように見受けられる(推測)」と記載します。
尊厳を傷つける不適切な言葉遣い
「徘徊」「おむつ」「おじいちゃん・おばあちゃん」「〜させる」といった表現は、ご利用者を尊重していない印象を与え、尊厳の保持という介護の基本理念に反します。これらの言葉を改めることは、自身のケアの質を見直すきっかけにもなります。
| NG例 | 言い換え例 |
| 今日もわがままばかり仰っていて、他のご利用者さまにも注意されていた。 | 夕食後に「まだご飯を食べていない」と3回訴えがあり。他のご利用者からも「もう食べたわよ」と声を掛けられていた。夕食のメニューを丁寧に説明した。 |
| 15時ごろから廊下を徘徊していたので声掛けをした。 | 15時ごろ、出口を探すように廊下を往復されていたため、自室へ誘導し傾聴した。 |
| おむつの中で失禁していたので、すぐに交換した。 | リハビリパンツ内に排尿を確認したため、清潔保持のため交換を行った。 |
| おばあちゃんがニコニコしながらおやつを食べていた。 | Aさんが「甘くて美味しい」と笑顔でおやつを召し上がっていた。 |
| 同じことを何度も言われてしつこく感じた。 | 5分おきに「明日の予定は?」と同じ質問があり、その都度カレンダーでご説明した。 |
| 特に変化なし。いつも通り過ごされていた。 | 表情は穏やかで、食事も全量摂取されるなど、昨日と同様に安定されている。 |
介護記録に関するFAQ
Q. 「特変なし」ばかりの記録が並ぶ場合どうしたら良いですか?
A. 「特変なし」は、ご利用者が安定して日々を過ごされている証明でもありますが、そればかりが続くと、日々の変化や隠れたニーズを見落としてしまうリスクがあります。まずは、観察の視点を少しだけ変えてみましょう。
- 食事: 食べる順番、箸の進み具合、食事中の会話の内容
- 排泄: 便の性状の変化、トイレへ行くまでの足取り
- 活動: いつもと違う場所へ座った、新しい服を着ていた
このように「昨日とのわずかな違い」を探す意識を持つことが大切です。たとえ変化がなくても「穏やかな表情で過ごされていた」といった《安定しているという事実》を具体的に記すことで、記録の価値はぐっと高まります。
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Q. 記録をする際に、後から思い出して入力するのが大変です。なにか良い方法はないでしょうか。
A. 忙しい現場では、その都度事務所に戻って記録するのが難しく、後からまとめて書こうとして「時間が経って詳細を忘れてしまった……」ということも多いですよね。大切な情報を漏らさないためには、記憶が鮮明なうちに「一時的なメモ」を残す習慣が効果的です。
ケアコラボには、自分だけの備忘録として手軽にメモを残すことができる「じぶんメモ」機能があります。音声入力を使えば、ケアの合間にメモを取る手間が省け、記憶が鮮明なうちに記録を残せます。
AIを活用し、音声入力をした記録の文章を整形するのもおすすめです。

Q. 記録する時間は「ケアを実施した時間」と「記入した時間」どちらを書くべきですか?
A. 原則として「ケアを実際に実施した時間」または「事象が発生した時間」を記載すべきです。介護記録はご利用者の1日の流れを把握するためのものであり、実施時間を基準にしないと、医療連携や薬の持続時間などの確認においてミスを招く恐れがあるからです。
Q. 「BP」「KT」などの医学的略語は、どこまで使って良いのでしょうか?
A. 医学的な略語(BP=血圧、KT=体温、P=脈拍など)は、施設内で共通認識が取れている範囲であれば、スタッフ間の迅速な情報共有に役立ちます。しかし、外部の方やご家族が閲覧する可能性がある書類、あるいは法的証拠となるような重要な記録では、日本語で「血圧」「体温」と記載するのが良いでしょう。
Q. 法的な証拠として有効にするためには、どの程度の詳細さが必要ですか?
A. 法的証拠として認められるためには「いつ、どこで、誰が、何を見て、どのように判断し、どのような処置を行ったか」が、第三者が読んでも再現できるレベルで詳細に記されている必要があります。特に事故やトラブル時は、以下の3点を意識しましょう。
- 時系列: 発生から処置、報告までの正確なタイムライン。
- 客観的数値: バイタル数値、傷の大きさ(何cm)、出血量など。
- 対応の根拠: 誰の指示(看護師・医師)を仰ぎ、どう行動したか。
Q. 記録は長いほど良い記録として評価されるのでしょうか?
介護記録の価値は「長さ」ではなく「情報の正確性と有用性」で決まります。むしろ、不必要な情報が盛り込まれた長文は、重要なポイントを埋もれさせ、他スタッフの確認時間を奪ってしまうというデメリットがあります。
Q. スタッフ間で内容や意見が食い違った場合、どう記載すべきですか?
A. スタッフ間で意見や観察内容が食い違った場合、どちらかを「正解」として無理に合わせる必要はありません。むしろ、それぞれの視点から見えた事実を併記することが、正確なアセスメントに繋がります。
例えば「Aスタッフは穏やかだと感じたが、Bスタッフは活気がないと感じた」場合、それぞれの根拠(A:よく笑っていた、B:食が進んでいなかった等)をセットで記載します。多角的な視点は、ご利用者の心身状態を把握する上で非常に重要なため、記録に対しても日常的に意見交換ができるような仕組みづくりが大切です。
私たちが提供する「ケアコラボ」では、一つひとつの記録に対してコメントやリアクションができます。スタッフ間で気軽に気づきを共有し合えるため、チーム全体の自発的な記録の質向上を自然にサポートします。
まとめ
わかりやすい介護記録の作成は、日々の業務や申し送り時間を短縮するだけでなく、ケアの質そのものを高めることにも直結します。事実に基づいた「根拠のある記録」は、ケアプランに沿ったふりかえりが容易になるだけでなく、その後のモニタリングやアセスメントの精度を上げる貴重な判断材料となります。
本記事でご紹介した「5W1Hの徹底」や「事実と解釈の分ける」といった基本原則を意識するだけで、記録の正確性を高めることができます。
不適切な言葉を避け、事実に基づいた誠実な言葉選びを心がけることは、ご利用者の尊厳を守るだけでなく、ご家族との信頼関係を築くための大切な一歩となるはずです。

わかりやすい介護記録を書くならケアコラボ
「記録の重要性はわかっているけれど、日々の業務が忙しくて手が回らない…」「スタッフ間で記録の質にバラつきがある…」といった悩みを解決するのが、介護記録システム「ケアコラボ」です。
ケアコラボの最大の特徴は、言葉だけでは表現しきれない様子を「写真や動画」で共有できる点にあります。
例えば、リハビリでの足の運び、日々の生活の中で見られる笑顔、皮膚のわずかな変化などは、文字よりも写真や動画の方が正確に伝わります。視覚的な情報はスタッフ間の認識のズレをなくし、チームの共通認識を揃えることができます。

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