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〜ラボCafeレポート〜 ご家族への記録共有と経過報告座談会

千賀遼子 千賀遼子

ケアコラボを利用するユーザーの皆さんが集まり、日頃の工夫や悩みをざっくばらんに語り合うオンラインユーザー会「ラボCafe」。

今回は「ご家族への記録共有と経過報告」をテーマに、開催しました!

昨年の「教えて・先輩シリーズ」に後輩ユーザーとして参加し、その後ご家族共有をスタートされた社会福祉法人明徳会さまと社会福祉法人紬会さまをお迎えし、現在の進捗や運用の工夫、失敗談、そして参加者からのリアルな悩みまで、じっくりとお話しいただきました。

ご参加いただいた法人さま(敬称略)

【ゲスト登壇(実践法人)】

【参加者(ご家族共有を検討中)】

第1部:それぞれの「ご家族共有」歩みと現在地

まずは、先行してご家族共有に取り組まれている2つの法人さまから、導入のスケジュールや運用の実態についてご紹介いただきました。

1. 社会福祉法人明徳会さまの歩み

  • ご家族共有機能について: 昨年5月のラボCafeをきっかけに法人内で検討を開始。今年3月にご家族へ案内を行い、4月からまずは生活介護2事業所で「活動記録」を中心に公開を開始しました。現在は施設入所や就労支援B型へも範囲を拡大しています。
  • 運用の工夫: 月1回の法人内運用会議を開催し、公開・非公開の基準や書き方の課題を定期的に確認・改善しています。

2. 社会福祉法人紬会さまの歩み

  • ご家族共有機能について: 導入当初から写真や動画の公開を行っていましたが、いつしか「ご家族との交換日記」のような目的になってしまっていることに気づきました。
  • マインドチェンジ: 去年のラボCafeでのアドバイスを機に、「何のために記録を残すのか」という本来の目的を明確にし、職員間の意識改革を進めながら段階的に運用を深めています。

第2部:苦労したこと・エピソード・やっておいて良かったこと

実際に運用を開始して見えてきた「失敗・苦労」や「嬉しい変化」について、率直なエピソードが共有されました。

項目明徳会さまの実際の取り組み紬会さまの実際の取り組み
苦労したこと・どこまで公開するかの「線引き」(怪我の写真や職員間の詳細メモ等をご家族が見て驚かれることも)
・職員ごとの文章量や公開判断のばらつき
・家族からのコメントにどこまで対応するか(当初の困惑)
・ご本人の意思確認やご家族への説明方法の模索
印象的なエピソード(良かった点)・写真により、文章では伝わりにくい笑顔や楽しむ姿がタイムリーに届く
・連絡帳や電話だけでは伝えきれなかった日常が、家族の会話のきっかけに
・遠方(北海道)のご家族から誕生日のメッセージ動画が届き、ご本人が笑顔で閲覧
・バイタルや食事の記録を見て、ご家族が面会に来たり食べやすそうな物を持参してくれるように
やっておいて良かったこと・最初は全記録ではなく「活動記録」など共有しやすい部分から段階的にスタート
・紙の連絡帳を一律廃止せず、ご家族の希望に応じて併用
・家族説明会で実際にログインしてもらう「ログイン体験」の実施
・YouTube動画を活用した使い方のわかりやすい説明

★ 明徳会さまのコメント 「家族公開の目的は『全ての記録を見せること』ではなく、日頃の様子を知っていただきご家族の安心につなげること。この目的を職員間で共有できたことで、運用ルール等の判断がしやすくなりました。」

第3部:みんなで悩みを解決!座談会&質疑応答

後半は、事前質問や参加者からの疑問をもとに、現場のリアルな疑問に切り込むディスカッションが行われました。

悩み①:文章量や表現のばらつき、どう整える?

  • 明徳会さまの工夫(AIの活用!): 「『〜した』から『〜されていらっしゃいます』のような敬語(です・ます調)への統一や、主観ではなく事実ベースで書くことを意識しています。また、文章作成のサポートとして生成AI(ChatGPT等)を活用し、プロンプトを使って要点を整える練習も進めています。」
  • 紬会さまの工夫(ビジュアル重視!): 「文章の長さに個人差が出るため、『写真や動画をメインにする』スタイルにシフトしました。ビジュアルならありのままの事実が直感的に伝わり、職員の負担軽減とご家族へのわかりやすさを両立できています。」

悩み②:ご本人の「見せたくない」気持ちやプライバシーはどう扱う?

  • 就労・障害分野(明徳会さま): 「面談で『実は家族関係に悩んでいる』といったデリケートな相談を受けた場合、それが家族に公開されるとご本人が安心して話せなくなります。『支援に必要な記録』と『ご家族に公開する記録』をしっかり分け、信頼関係を第一に考えて運用しています。」
  • 高齢・特養分野(紬会さま): 「ご家族には言えないけれど職員には聞いてほしい本音などは、家族非公開にして職員間のみで共有するようにライン引きをしています。」

悩み③:ご家族からのコメント対応や返信はどうしてる?

  • 先輩ユーザーの共通ルール: 「基本的には『施設からの発信』をメインとし、ご家族のコメントには『いいね』で反応するスタイルの法人が多いです。質問や緊急の連絡は電話でいただくようルール化することで、職員の負担増を防いでいます。」

参加者の声・気づき

  • 株式会社あさひさま: 「全記録を公開しなければいけないと思い込んでハードルが上がっていましたが、段階的に始めて良いんだとイメージが湧きました。まずは職員間で『これを公開したらどう思うか』を試してからスタートしてみます!」
  • 一般社団法人茨城県リハビリテーション専門職協会さま: 「ご家族から『日頃の様子が見えにくい』というお声をいただくので、まずは日常の活動場面やバイタルの共有など、目的をしぼってスモールスタートしてみようと確信が持てました。」

最後に

ご家族共有機能は、始める前こそ「誤送信したらどうしよう」「職員の負担が増えるのでは」と不安や質問が最も多く寄せられる機能です。
しかし、実際に一歩を踏み出したユーザー様からは「使っていて最も満足度が高い機能」というお声をいただいています。
最初から完璧を目指すのではなく、まずは「写真付きの活動記録」などできるところからスモールスタートし、目的を職員・ご家族と共有しながら育てていくことが成功のポイントです。

また過去のラボCafeで先輩ユーザーの取り組みのお話を聞かれたことをきっかけに新たに家族公開に踏み切ることにつながったことに、ケアコラボらしい、「コラボレーション」をとても感じられる会となりました。

ケアコラボでは、今後もユーザー様同士が知恵を絞り出し合える場をつくってまいります。ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました!

千賀遼子

千賀遼子

グループ会社の㈱ソニックガーデンにてBtoB営業を長年に渡り担当。その経験を活かし、ケアコラボのカスタマーサポートを支援している。福祉業界には利用者の母親という側面も持つ。お客様のご相談に耳を傾け、より分かりやすく、笑顔でお話しすることを心掛けている。

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